筋肉痛と超回復を科学的に理解する。筋トレ効果を最大化する方法とは?【一週間のトレーニングメニュー付き】
皆様こんにちは、筋力トレーニングでいい汗を流していらっしゃいますか?あ、仕事などでお忙しくて、ついついサボりがちという方も少なくないようですね(笑)。
でも、決して悲観的・自虐的にならないでください。むしろ、トレーニングのやりすぎは逆効果なばかりか、恐ろしいリスクまで潜んでいます。毎日激しいトレーニングをくり返すのは厳禁。中2日~3日ほどの間隔をあけるのが理想的なやり方です。
今回は、トレーニングによって筋力がアップするしくみについて、ご紹介していきたいと思います。
筋肉がつくメカニズムを知ろう!
トレーニングで筋肉がつく仕組み
そもそも、「筋肉がつく」という表現は便宜上よく使われますが、正しくは「筋肉を肥大化させる(筋肥大)」というのがより的確な表現です。そして、意外と知られていませんが。トレーニングによって筋肉を肥大化させるという行為は、実は筋肉の繊維を一旦破壊し、再生・回復させるということなのです。
筋肉痛は細胞レベルの小さな傷の痛みだった!
例えばベンチプレスやダンベルカールといったウエイトで負荷をかけるトレーニングを行うと、作用する部位の筋肉繊維には、細胞レベルの小さな傷ができた状態となります。ちなみに、この傷のでき具合が一定レベル以上となった状態が、多くの皆様に経験のあるあの痛み・・・そう、筋肉痛をもたらすのです。
傷が修復される時に以前より筋肉が太くなる=超回復
こうして、トレーニングによってダメージを受けた筋肉繊維は、人間のもつ自然の治癒力(ホメオスタシスといいます)によって、傷が修復される際、以前より太い筋肉繊維となって再生されます。これを専門用語で「超回復」といいます。この一連の流れこそが、トレーニングで筋肉がつくメカニズムなのです。
トレーニングのやりすぎは、「超回復」の妨げに...
つまり、筋肉がつくというのは、一旦筋肉の繊維がトレーニングによって破壊され、より太い筋肉繊維としてそれが修復されるというわけです。
超回復に必要な時間は48~72時間
この「超回復」に必要な期間は、個人差がありますが、概ね48~72時間程度とされ、傾向として、年齢が上がるほど、より長い時間が必要とされています。つまり、ハードな筋トレを行った場合、中2日~3日程度のインターバルをあけることが、効果的に筋肉をつけるポイントとなるのです。
インターバルをあけないと逆効果!
逆に、このインターバル期間を開けないで、トレーニングを再開してしまった場合、どうなると思いますか?答えは「完全に逆効果になる」です。無理をして疲労感のあるままトレーニングをしても、超回復によって筋肉繊維が再生される前にまた傷つけてしまうことになり、筋肉を減少させてしまうばかりか、筋肉そのものを痛めてしまうケースも起こってしまうのです。
超回復を考慮したスケジューリングのコツ
生活リズムを崩したくない、なるべく運動を多くやりたい、あるいはジムの会費がもったいない(笑)といった場合には、日によって鍛える部位を変えたり、運動の種類を変えるというやり方ならばアリです。
例えばこんなスケジュールならOKです。
- 月曜日は上半身
- 水曜日に下半身
- 金曜日に再び上半身
あるいは
- 火曜日は筋力トレ
- 木曜日はヨガやランニング
- 土曜日は筋トレ
といった具合です。参考にしてみてください!
特に40代以上の方は要注意!
ここまでの話を聞いても「えっ、そうなの?」と納得できない方も、まだまだ多いようですね。特に40代以上の年代の方は、この間違いを持っている傾向が高いと見受けられます。
これは科学的・医学的根拠のない精神論・根性論がはびこっていた70年代~80年代に青春を過ごされた世代の方特有の弊害と言えるでしょう。
運動中に水分を摂ってはいけないという「迷信」も...
他にも有名な例として、この世代の方々は、運動中に水分を摂ってはいけないという「迷信」を刷り込まれてしまっています。ある種の被害者です。
もちろん現代では、運動中の水分補給は不可欠と解明されています。当然、トレーニングに関しても、やればやるほど筋肉がつくという誤りを植え付けられてしまったまま、現代まで来てしまったのでしょう。全くもって、不幸かつ理不尽なことです。ぜひ今日から考えを改めていただきたいと思います。
最後に、、、
なお、誤解のないようつけ加えておきますと、十分な休息を取った後は、安心してトレーニングを再開してください。
超回復が起きたあと、トレーニングを行わないでいると、当然ながらせっかく大きくなった筋肉組織は、徐々に細くなっていってしまいます。超回復を理解して、効率よく効果的に筋肉をつけていきましょう!